【Genspark特集】Super Agent一発指示で助成金・制度改正の調査を半自動化するプロンプト例


助成金や制度改正の調査は、総務・人事の仕事の中でも特に重たい部類です。
理由はシンプルで、見るべき情報が多いうえに、古い情報・例外条件・行政文書の言い回し が入り混じるからです。
しかも、ただ情報を集めるだけでは足りません。
実務では次のような流れが必要になります。
- まず何を調べるべきか整理する
- どの制度・改正が自社に関係しそうか当たりをつける
- 公式情報のURLを押さえる
- 部門長や経営層に共有しやすい形に直す
- 最後に、人が可否判断や社内適用判断をする
このうち、前半の「幅を取る作業」 はSuper Agentと相性が良いです。
逆に、後半の「深く確定する作業」 は人が持つべきです。
重要: 助成金の要件、手続き、法文、通達、事務連絡は更新されます。
AIの出力はあくまでたたき台として扱い、必ず厚生労働省、労働局、雇用保険関連サイト、官公庁PDFなどの一次情報で確認してください。
この記事で得られること
✅ Super Agentに渡す依頼文の共通パーツ
✅ 助成金の当たり付け用プロンプト例(2パターン)
✅ 法改正・制度の社内説明用プロンプト例(2パターン)
✅ 実行後に必ずやる確認リスト
Super Agentに任せてよい範囲・任せてはいけない範囲

Super Agentは、複数ステップをまとめて下ごしらえするのに向いています。
ただし、何でも一発で結論まで出させる使い方は危険です。
| 任せてよい(下調べ) | 人がやる(必須) |
|---|---|
| 公開情報の収集・要約・比較表のたたき台 | 自社が対象かどうかの最終判断 |
| 公式URLの候補出し | 申請書・添付書類の作成と承認 |
| 施行時期・キーワードの整理 | 労務士・社内法務への確認が必要な解釈 |
| 部門長向け説明メモの骨子作成 | 就業規則・社内制度への落とし込み |
| 他社公開事例の一覧化 | 自社導入可否の結論づけ |
Super Agentが強いのは「幅を取る」こと
助成金調査でいえば、「人材育成」「賃上げ」「DX支援」など、関連しそうな制度を広く洗い出す作業です。
法改正でいえば、改正の時系列、論点、参照URLの整理が得意です。
人が持つべきなのは「深さ」と「責任」
たとえば、
- 自社は対象に入るのか
- 必要書類は足りるのか
- 社内規程に直すと何が変わるのか
- 現場にどの順番で伝えるか
このあたりは、AIではなく人の判断が必要です。
この考え方は、助成金申請を総務が効率化する方法 のスケジュール管理やチェックリストとも相性が良いです。
つまり、AIで幅を取り、人で深さを取る という流れが基本になります。
依頼文に必ず入れる共通パーツ

助成金でも法改正でも、依頼文の先頭か末尾に次の共通パーツを入れておくと、出力がぶれにくくなります。
Copy【前提】
・自社の社名、所在地、個人名、社員数、売上などの固有情報は書かない
・公開情報のみをもとに回答する
・回答は「社内検討用メモ」であり、申請書や提出物ではない
【出力形式】
・見出し+箇条書き
・各項目の末尾に参照元のタイトルとURLを付ける
・最後に「要確認」と明記すべき論点をまとめる
【禁止】
・「必ず受給できます」などの断定
・出典のない数値や日付
・個別事例への法的結論


共通パーツを入れる意味
このブロックを毎回付けるだけで、AIに余計な想像をさせにくくなります。
特に、助成金や法改正は「もっともらしいが危うい文章」が出やすい領域なので、断定禁止・出典必須・要確認明記 はかなり効きます。

プロンプト例①|助成金「どれが当たりそうか」の当たり付け
まだ制度を絞り切れていない段階では、まず「候補の幅」を取るのが先です。
そのための依頼文例がこちらです。
Copy【タスク】
日本国内の中小企業向け助成金のうち、
「人材育成」「DX・業務改善」「賃上げ支援」に関連しそうな制度を調べ、
それぞれ最大5件ずつ、概要を一覧にまとめてください。
【各制度について書くこと】
・制度の正式名称(略称があれば併記)
・公的な説明ページのURL
・対象のおおまかな条件(公開情報に基づく範囲で)
・申請窓口が分かるページのURL
・案内されている申請期間やスケジュールの要約
・不明点がある場合は「公式で要確認」と明記
【注意】
・都道府県独自の制度は、見つかった範囲で1〜2件に留める
・締切や要件は必ず「公式ページで要確認」と添える
このプロンプトが向いている場面
- 今年使えそうな制度をざっくり見たいとき
- 経営層に「候補の幅」だけ先に見せたいとき
- 総務・経理・現場で役割分担を話し始める前段階
期待する出力
ここで欲しいのは、結論ではなく候補の棚卸し です。
「どれが使えるか」をAIに決めさせるのではなく、「どれを人が深掘りするか」を決めやすくするのが目的です。
プロンプト例②|助成金「特定の1制度を深掘り」
制度名がある程度決まっているなら、次は1制度に絞って深掘りします。
Copy【タスク】
「(ここに制度の正式名称を手入力)」について、
厚生労働省または労働局等の一次情報を優先して調べ、
社内検討用に以下の見出しでまとめてください。
【見出し】
1. 制度の目的
2. 対象事業者の条件
3. 助成内容の概要
4. 申請に必要な書類カテゴリ
5. 申請・問い合わせ先の公式URL一覧
6. 自社で確認すべき論点(10項目以内)
【禁止】
・自社が必ず通る等の表現
・公式にない手続きの創作
・推測による金額や要件の補完


このプロンプトが向いている場面
- ある制度に絞って上司へ相談したいとき
- 稟議メモの下ごしらえをしたいとき
- 経理や社労士と話す前に論点を整理したいとき
ここでも欲しいのは「申請OK判定」ではなく、人が確認すべき論点の一覧 です。
プロンプト例③|法改正・通達の社内向け要点メモ
法改正や通達は、現場へ伝える前の「論点整理」に使うのが安全です。
Copy【タスク】
「(ここに法律名またはテーマを手入力)」について、
2025年以降の動向を、公的機関の情報を優先して調べ、
部門長向けの社内説明用メモのたたき台を作成してください。
【メモに含めること】
・改正や施行の時系列
・事業者側で検討が必要になりそうな論点
・参照した省庁・機関のページURL一覧
・不明点や未確定情報は「要確認」と明記
【含めないこと】
・自社の就業規則や協定に即した結論付け
・個別事例に対する法的結論

向いている場面
- 部門長への説明前
- 現場への影響整理前
- 社労士や法務へ相談する前の土台づくり
プロンプト例④|人事制度の公開事例の当たり
他社の公開事例を見るときも、公開情報だけに絞るのが基本です。
Copy【タスク】
「(テーマを手入力。例:フレックスタイム制の導入事例)」について、
企業のプレスリリース、IR、採用ページなど公開情報のみから、
参考になりそうな取り組みを5件以内で要約してください。
【各事例】
・企業名(公開されている名称のみ)
・情報の出典URL
・取り組みの概要(推測はしない)
【注意】
・自社への導入可否の判断は書かない
・社名・URLはすべて公開情報に限定
・出典なしの一般論だけになる場合は、そのまま使わない
向いている場面
- 制度見直しの参考例を集めたいとき
- 役員や部門長へ「世の中の動き」を共有したいとき
- 自社導入の前に、論点の幅を見たいとき
実行後に必ずやる確認チェックリスト



Super Agentを使ったあとには、次の確認を必ず入れてください。
| # | 確認内容 |
|---|---|
| 1 | 出典URLを実際に開き、本文とAI要約が一致しているか |
| 2 | 日付・施行日が最新の告示・通達と一致しているか |
| 3 | 助成金なら公的窓口のページと矛盾がないか |
| 4 | 社内に出す前に、情シス・法務・人事のAI利用ルールに抵触しないか |
| 5 | 稟議や共有メモに参照URL一覧を添付したか |
確認を飛ばすと何が起きるか
- 期限切れの制度情報を使ってしまう
- 古い通達と新しい解釈が混ざる
- もっともらしい要約をうのみにする
- 社内共有の段階で差し戻しになる
つまり、Super Agentは調査の前半を速くする道具であって、確認責任を消してくれる道具ではありません。
まとめ


助成金や制度改正の調査でSuper Agentを使うときは、次の3点を忘れないことが大切です。
- 公開情報の収集と整理までに使う
- 固有情報を入れず、出典URLつきで出させる
- 最終判断・申請・法解釈は人が持つ
この3つを守れば、重たい調査の初動をかなり軽くできます。
特に総務・人事では、「全部任せる」よりも 「最初の幅取りを速くする」 という使い方が最も実務的です。
次に深めるなら、
- 中小企業総務のAI導入ステップ
- 経営層への報告を効率化する考え方
- 業務効率化の成果をどう伝えるか
といったテーマとつなげると、Genspark活用の全体像が見えやすくなります。
この記事のポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 範囲 | 公開情報の収集・整理まで。申請判断・結論は人が持つ |
| 共通パーツ | 固有情報なし/出典付き/断定禁止 |
| 助成金 | 当たり付け用と1制度深掘り用の2例 |
| 法改正・事例 | 要点メモ用と公開事例収集用の2例 |
| まずやること | 自社で今期関係しそうなテーマを1つ選び、共通パーツ付きでSuper Agentに下調べの第0稿を出させる |



